『トリポッド1 襲来』読んだ
トリポッド 1 襲来
ジョン・クリストファー
ぼくとアンディがサマーキャンプに参加していた時、とんでもない事件を目撃した。20メートルをこす巨大な三本脚の物体が現われて農場を破壊し、近づいてきた戦車をひねりつぶしたんだ! 結局は戦闘機のミサイルであっけなく破壊されちゃったけど、この謎の物体は、イギリスだけじゃなく世界各地に飛来していたらしい。でもこの事件は、異星からやってきた“トリポッド”の、地球への侵略の第一段階にすぎなかったんだ。
(Amazonより引用)
ポップな表紙につられてジャケ買い。
だいぶ昔のジュブナイルSFで、発表されたのは1988年。しかし実は1巻はもともと三部作として1967~68年に出た本の前日譚として書かれた作品。日本では『三本足シリーズ』として一度学研から三冊が出て、2004年にこの『襲来』を含めた全四巻でハヤカワSF文庫で出版された。
なので2巻から先は続き物だが、これは1冊だけでも独立して読める。
異星から来た謎の巨大機械「トリポッド」による地球侵略!
ものものしく登場したわりには、あっさりやられてしまったトリポッド。やがて人びとも恐怖を忘れ、テレビではトリポッドを道化に仕立てた「トリッピーショー」なる番組まで始まった。やたらとフレーズが耳に残るオープニングBGMと、品のない番組構成は、一部の子どもや若者に大人気。主人公ローリーの妹も大ファンで、ある日録画を頼まれる。ところがローリーはうっかり録画を失敗してしまう。半狂乱になって異常なまでに怒り狂う妹。やがて熱狂的なトリッピーファンたちはグループを作りはじめた。彼らは口々に叫ぶ。「トリポッドばんざい!」…。
海外では児童書の名作として読み継がれているとのことだが、次の三冊含めて大人が読んでも充分楽しめる物語だと思う。
つーかすげー面白い! 特に本編にあたる2巻以降は一気読みだった。
それにしてもこんなに影響力のあるイラストって珍しいかも…。侵略者のトリポッドでさえ、みょーにユーモラスで愛嬌がある。絵柄が違ったら、印象がかなり違うのではないだろうか。
さて、2巻の舞台は襲来から約100年後。
トリポッドに完全に支配された地球人の運命やいかに。
・トリポッド 1 襲来
ジョン・クリストファー
ハヤカワ文庫SF(2004/11/09)
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